月次決算早期化のコツ

こんにちは!
仙台市太白区の若手税理士、髙橋拓人です。

今回は、自分自身の経理業務について、
効率化の実例を交えながらお話しします。

私は自社の会計ソフトとして
「マネーフォワードクラウド会計」を利用しています。

その最大の理由は、月次決算が非常にスムーズに進む点です。
実際、私の月次決算は3営業日程度で完了しています。

早期の月次決算の重要性

経営を行う上で、
自社の損益状況をタイムリーに把握することは極めて重要です。

例えば、

・期首に立てた目標にどれだけ近づいているか?
・前期と比べて想定外の経費が増えていないか?
・経費がきちんと売上につながっているか?
といった点を常にチェックする必要があります。

こうした検討が遅れると、問題への対処が後手に回ります。

仮に月次決算に3週間もかかると、
それは「羅針盤のない森の中を3週間さまよう」ようなものです。

タイムリーな決算情報こそが、
適切な意思決定の基盤となります。

月次決算を早めるには”データ化”がカギ

月次決算を効率化するためには、資料のデータ化が不可欠です。

たとえば、現金出納帳のデータ化。

これまでは紙で作成した出納帳の内容を会計ソフトに手入力するのが一般的でしたが、
エクセルで作成すれば、そのままクラウド会計ソフトにインポートできます。

さらに、クラウドソフトのAI機能を活用すれば、
支出先を自動判別し、適切な勘定科目を予測してくれます。

手入力の手間が省け、さらに紙のデータ化という作業も解消できるのです。

データ連携によるさらなる効率化

クラウド会計ソフトの大きな強みは、他のシステムとの連携機能です。

銀行のネットバンキングやクレジットカードと連携させれば、
日々の入出金が自動で会計ソフトに取り込まれ、明細付きで記録されます。

たとえば、
NTTの引き落としがあれば、ソフトが「通信費」と予測してくれます。

あとは仕訳登録ボタンを押すだけで会計処理が完了します。

このように、自動化された仕組みを使えば、
経理業務の大幅な効率化が可能です。

効率化の目的はあくまで”経営理念達成”

経理などのバックオフィス業務のために起業した人はいないはずです。
多くの経営者は、経営理念を実現するためにリスクを取って起業しています。


そのため、間接部門の業務にかけるリソースは最小限に抑え、
経営理念の達成に集中すべきです。

ただし、効率化を進める際は、
その目的が「経営理念の達成」であることを従業員に明確に伝える必要があります。

効率化が従業員の給与や仕事の安定に直接関係しないと感じられると、
協力を得られないこともあります。

効率化の意義を共有し、共通の目標に向かう体制を作りましょう。

まとめ

月次決算は、経営の羅針盤です。

そのスピードを上げるためには、
クラウド会計ソフトの活用が大変効果的ですが、
その前提として資料のデータ化が不可欠です。

また、効率化の目的を経営理念に結びつけることで、
社内全体で取り組みを推進できます。


中小企業やフリーランスの方々が、
経営のさらなる発展を目指す際の参考になれば幸いです。