青色申告をすべきかどうかの判断軸

こんにちは!仙台市の税理士、髙橋拓人です。
今日は、”フリーランスの青色申告”についてです。


新たに開業された個人事業主様からのよくある質問1位は、
「青色申告すべきか?」です。



今回は、関連するご質問に答える形でご紹介しますね。



【Q1:開業届と青色申告承認申請書の提出期限は?】

個人事業主として開業する際に、まず必要となるのが開業届です。
開業届は、事業を開始した日から1か月以内に税務署へ提出しなければなりません。

また、青色申告を利用する場合は、青色申告承認申請書も提出が必要です。
この申請書は、開業から2か月以内に提出する必要があり、これを提出しないと自動的に白色申告となります。

期限内にこれらの書類を提出しないと、青色申告の大きなメリットを受けられなくなるため、早めの手続きが重要です。



【Q2:青色申告承認申請書を提出しないとどうなるの?】

白色申告として確定申告を行うことになります。

白色申告は、特別な申請が不要で、帳簿の作成も比較的シンプルです。
開業後、青色申告承認申請書を提出しなかった場合、自動的に白色申告となります。
家計簿のように日々の収支を記録する程度の簡単な記帳で済みますが、
特別控除がないため、節税効果がゼロです。



【Q3:青色申告ってどんな制度なの?】

税務署に申請することで利用でき、節税効果が大きいのが特徴です。
帳簿の作成が白色申告よりも複雑ですが、きちんとした帳簿を作成することで、
税金の計算に有利な特別控除が受けられます。



【Q4:青色申告のメリットは?】

経費に10万円または65万円を上乗せできます。
万一、赤字が出たら、その赤字を翌年の黒字と相殺できる。

※10万円か65万円かの違いは、作成する帳簿の難易度の違いです。
 白色申告と同じ家計簿レベルの帳簿だと、10万円を経費として追加計上できます。
 簿記検定で学ぶような複雑な帳簿だと、65万円を経費として追加計上できます。



【Q5:結局、青色申告すべきなの?】

青色申告の方が節税メリットが大きく、ぜひ活用すべきです。
白色申告と青色申告の10万円経費では、作成する帳簿は同レベルです。
青色申告の申請書さえ出せば節税できるので、コスパがいいです。


一方で、青色申告の65万円経費の方は、よく検討が必要です。
簿記の知識が必要で、会計ソフトの導入がほぼ必須のため、敷居は高いです。
クラウド会計ソフトはよく「自分で65万円に挑戦できる」と謳っていますが、
実際に入力内容を見させていただくと、間違いだらけで一から入力しなおし、という方が多いです。



ご自身がどの制度を活用すべきか悩んだ際は、ぜひ税理士に相談することをおすすめします。
税理士が青色申告をサポートすることで、帳簿の正確性を保ちながら、節税効果を最大限に引き出すことができます。

「税金をきちんと節約したいけど、自分でやるのは不安」という方は、ぜひ弊所までお気軽にご相談ください。

仙台市を拠点に、多くの個人事業主をサポートしています。